「わ……私はいいよ。たぶん若葉先輩の迷惑になっちゃうよ…」

「ラブレターもらったら誰でも嬉しいって!」

「恥ずかしいよ……」

私は消え入るようにボソッと呟く。

「一歩踏み出さないと何も変わらないよ?」

葵の言葉に私は思わず顔をあげる。

「このままくすぶったまんまじゃダメだよ。中途半端に終わるのが一番ダメなことなんだよ」

「葵の言う通りだよ。例えダメだったとしても…また新しく前に向けるじゃん!」

「そっか…そうだよね」

葵と玲菜の励ましは思った以上に私に力を与えてくれた。

「…書いてみようかな。ラブレター」

伝わらなかったらそれでいい。その頃の私はそう思っていました。