「おっはよー!」

その声と共に私は教室に駆け込む。

「朝からご機嫌じゃん!桜花。何か良いことあったの?」

またもニヤニヤしながら玲菜が尋ねてくる。

「うん…ちょっとね?」

「何々?教えてよ?」

葵も話に便乗してくる。

「ラブレターもらったんだよ」

私は二通のラブレターを葵と玲菜に見せる。

「モテる女はいいねぇ」

玲菜は蔑むように私を見る。

「桜花もらい過ぎて嬉しくないんじゃないの?」

「嬉しいよっ!!手紙には気持ちがこもるんだよ…。私の為に書いてくれたって思うと…嬉しい気持ちにならない?」

「ほお…」

葵と玲菜の目は妖しく光る。

「…じゃあ若葉先輩にラブレター書いちゃう?」

…しまった。この二人に話すんじゃなかった……。

そう思ったが時すでに遅し。

目の前で喜ぶ二人を見て私は深くため息をついた。