処方箋を貰い、私は雛菊病院を後にした。

少し歩いて、雛菊駅へと向かう途中に私は信じられない光景を見た。

「……若葉先輩?」

私は思わず声に出して呟いてしまった。学校はどうしたんだろう?

若葉先輩は隣の女の人と親しげに話している。

隣の女の人は、さっき病院で見かけた人だった。

私は、お腹の中から湧き出てくる感情をこらえきれずに、その場から駆け足で走り去った。

あんな若葉先輩見たくない……。

今までに感じたことのない気持ち。

雨は、しとしとと降り注ぐだけだった。