「どうしたの?ボーッとしちゃって……」

気付けば先輩の顔が至近距離にあった。

「せ…先輩っ!!近いですよっ」

「あっ…ごめん!」

先輩は慌てて顔を離す。
ドクンドクン…。
鼓動は激しく刻み続ける

先輩も黙ってしまった。
気まずい空気が流れる。

私はこの気まずさに耐え切れず、またコンタクト探しに没頭した。

すると先輩も私につられるようにて再び探し始めてくれた。

「…もう見つかったとしても乾いちゃってるかも知れないなぁ」

「でも…ここまで来たら絶対に見つけようね?」

この先輩…。どこまでお人よしなんだろう…。

私は感心するのを通り越して半ば呆れていた。