「そこのベンチで座っててくれる?俺飲み物買ってくるからさ」

百合菜ちゃんは俺が言った通り公園のベンチにちょこんと座った。

俺はいつもどうり二本の飲み物を買って百合菜ちゃんの元へと向かった。

「お待たせ。ミルクティーでいいかな?」

「あ……ありがとう」

俺は百合菜ちゃんにミルクティーを渡し、隣に腰を下ろした。

「寒くない?」

「ううん大丈夫だよ」

上着を着てこなかった百合菜ちゃんが心配だ。

それに、いつプレゼントを渡していいものか…。
俺にはそのタイミングが分からなかった。

「翔君…?さっきは彼氏って言ったからびっくりしちゃったよ」

二人とも黙っていたのだが百合菜ちゃんから話しかけて来てくれた。

「あぁごめん。迷惑だったよね……?」

「ううん。逆に嬉しかったよ」

よし。今が渡すチャンスだろう

「百合菜ちゃん。これ…クリスマスプレゼント」

百合菜ちゃんは凄く驚いた顔をしていた。そして辺りをキョロキョロ見回した。

「私に…?」

「うん。そうだよ」

「……ありがとう。開けてもいいかな?」

「いいよ」

そう言うと百合菜ちゃんは丁寧に包みを解いていった。