「百合菜ちゃん……落ち着いた?」

「落ち着いてない」

「え…?」

「だって……落ち着いたって言ったら翔君私のこと離しちゃうでしょ?」

ドクン!

俺の鼓動は速くなるばかりだ。

「翔君ドキドキしてるね…?伝わってくるよ」

そう言って百合菜ちゃんは小悪魔的な笑みを浮かべた。

前から思ってたけど…百合菜ちゃんって…二面性あるよなぁ…。

いつもは素直な百合菜ちゃん。今はSっ気たっぷり百合菜ちゃん。

まぁ そんな百合菜ちゃんだから好きになったんだけど……。

俺は百合菜ちゃんに回していた手を解いた。

「紫音と友達でいてくれてありがとう」

手を解かれたことに不満げな顔をしていた百合菜ちゃんだったが、その言葉を聞くと満面の笑顔で頷いてくれた。

「こちらこそ紫音を紹介してくれてありがとう」