「…ルト様。この方は?」


「神崎星羅さんです。さっきお会いしたんです!」


なんだか微かに聞こえる。


そういえば、わたしどうなったんだっけ。


天使がどうとかってなって…気絶したんだっけ。


最近疲れてるから夢でもみたんだよね。


現実が辛いからって…。


ははっ。


「大丈夫ですか?」


ドアップでうつる顔。


不安そうな美少年。


その顔を見てるとなにかを答えなきゃって思っちゃう。


「ああ、あ、い、大丈夫デス。」


「そう、良かった…!」


安心したようにふんわり笑う美少年。


天使みたい…。


ん…天使?


もし、さっきの夢、のような出来事が本当なら、この美少年は…


「ルト…さん?」


「はい、そうです!」


どうやら、夢ではなく、現実だったようです。