『ゆうかとは、ずっと前に会ってたし、医者になってからも時折思い出してたの。あの子はどうしてるかなって。』



山瀬先生は照れ臭そうに笑う。



『だから、ゆうかに惹かれたと思った。でも、突然そんなことになっても不安になるのも当たり前だよね。俺の勝手な行動がゆうかを苦しめてたんじゃないかと思って。

本当に

『先生、違うよ。私が悪いの。私が.....



『わかってる。でもそれは俺の責任だから。


医師という立場で至らなかった。だから、もう一度.... 』




私は先生とこのままがいい。



『え?』



今の私には先生が必要だから。



昔がどうであろうと、今がどうであろうと、



これからもそばにいて欲しい。



先生の言う通り、信じてなかった。



幻だと思ってた。



でも、、、』



いつもと違う涙が出る。



『ありがとう。わかったよ。もう泣かないで。





でも、今は病気を治すことが一番だから。


気を負わせないために、今は、主治医として出来る限りの事をするよ。


ずっとそばにいる。


だから、信じてほしい。


病気は必ず治るし、ゆうかも夢を追って生きられる。


はなちゃんと過ごした日々を、バネにしてね。



笑って生きて行こう。』