『立てる?』



気力で足を動かす。



ちゃんとしなきゃ。



頭がグルグルして、身体が大きく揺れる。



呼吸が早くなる。



『ゆうか、無理しない。無理やりしなくていいから。』



そう言って、私をベッドに座らせる。



座っていることもままならないのだけれど。



目をつぶって、めまいに耐える。



すると大きな手が私の額に触れた。



『大丈夫。深呼吸してごらん。横になろう。』



私をベッドに寝かせる。



それでも目を開けられない。



先生の顔を見たくない。



見るのが怖い。



いい子でいると決めたんだから。



もう周りの人に迷惑はかけない生き方をするよ。