「そうだね…話してみるよ。
ただ、今の昴は私の話を聞いてくれないからなあ……」



そう言って苦笑いする真人さん。



「…私が頑張ります!
なので…こんな、関係ない私が言うなんておかしいとは思うんですけど…

頑張るので…お話、してあげてください。」



「ああ、そうするよ。
ありがとう七瀬さん。
ここまで私たち家族に真剣に当たってきてくれた子はいないよ」



真人さんの優しそうな表情に、
うっかり泣きそうになった。



「あの、時間頂いてしまってすみませんでした。
お金……」



「あぁ、いいよいいよ。
私からのおごりだから。
ありがとう」



真人さんは、入り口まで案内してくれて、
そして、お辞儀をして別れた。