「女の子たちはいいんだよ! だって千夏ちゃんの方が大切だからね〜。 ほら、文化祭周ろ?」 差し出された手に私の手を乗せると、 ぎゅっと優しく握られて、私も握り返した。 「どこ行きたい?」 「ちづちゃんと、弘乃くんのところ!」 「俺も行きたいと思ってたー!」 さっきまでのモヤモヤなんて、 何1つ残ってないんだ。 すぐに笑顔になれちゃうのは、 昴くんの笑顔のせいだと思う。