「七瀬さん」
放課後になり、それぞれが帰って行く中、突然聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。
「ま、松田さん……?」
まさか、松田さんだとは思ってなくて、
昴くんも松田さんに気がついて私の元へ来た。
「何の用?」
「昴には用事はないの」
……あれ?なんだか前と雰囲気違う…?
「……これ、受け取ってくれる?」
そう言って出されたのは、
何かの招待状…?
「こ、これって…」
「私、生徒会役委員なの。
学校公認のカップルを選んで各自渡せって言われたから、七瀬さんと昴に出て欲しいと思ったの」
……ど、どういうこと?
だって、あんなに…
別れろって言い続けてきた松田さんが…。


