「ほんと、ごめんなさい。でも、紙渡しとくから!」

「うん!ありがと!」

まなに体育祭開催のお知らせの紙を渡し、私は2階の爽ちゃんの部屋をみた。

爽ちゃん、元気してる?

「めっちゃ元気だよ!」

「えっ?」

私の心の声に答えたように、まなが言った。

まなは首を傾げて、私をみる。

「今言ったよね?『爽ちゃん、元気してる?』って……」

どうやら声に出てたみたい。

「あ、うん!そうそう!元気してるんだ、爽ちゃん」

「うん!だから愛梨ちゃんは何も心配しなくていいよ!」

まなが元気いっぱいの笑顔をみせた。

よかった。元気なら、それだけでいい。