「別に、なんだっていいだろ」

「良くない!!3年前のことは、爽ちゃんは何にも悪くないから!」

「離せよ!!」

怒鳴って掴まれている手を振り払う。

涙目で驚いている愛梨の顔をみて、我にかえった。

「……ごめん。頼むからもう俺に構うな」

2階へと続く階段をのぼる足が重かった。

自分の部屋の前に立ち、ドアを開ける。

綺麗に整理整頓された部屋に、差し込む月明かり。

その月明かりがうっとうしくて、カーテンを全て閉めきった。

真っ暗な部屋にともるパソコン画面の明かり。


そう。俺にはこれが一番合ってるんだ。

太陽の光が差し込む明るい部屋も、
整頓されて住み心地のよい綺麗な部屋も、
俺には似合わない。

「やっぱヘビだよなー」

生まれ変わるなら、ヘビになりたい。