「もう!ほんと!すっごく嬉しいわ!爽介は部屋から出てきてくれたし、愛梨ちゃんのおかげで部屋はすごく綺麗!家族団らんでの晩御飯なんていつぶりかしら!ね!」
目の前で愛梨の作ったカレーを食べながら、一人でマシンガントークしてる母親。
母さん、あなたはきっとなにかを勘違いしてる。
「ありがとうございます。お母さん、カレー美味しいですか?」
隣に座る愛梨が微笑みながら聞いた。
「ええ!もちろんよ!ほんと、助かるわ!私も仕事が終わってごはん作るの大変でねぇ。愛梨ちゃんに専属の家政婦になってもらおうかしら。どう?まな!」
「愛梨ちゃんが家政婦になってほしいよ!」
「ええーっ!照れちゃうよ♪」
「『照れちゃうよ♪』じゃねぇよ。お前が家政婦なったら俺は確実に家出する」
久しぶりのカップラーメン以外の食事をしながら俺は間髪いれず突っ込んだ。
母さんと愛梨、そしてまなの冷たい視線が俺を突き刺す。

