波留は一人っ子だ。
おまけに両親は波留がまだ生まれて6ヶ月の頃離婚した
母親はその時すでに新しい相手がいてその相手との子供を授かっていた
なので
自動的に父親が波留を引き取ることになった
だが父親も
男で一つ仕事しながら波留を見ることが出来ず
波留は父の母
波留のおばぁちゃんが波留を育てていた
波留は俺と付き合った最初の頃
家族の話はしなかった
きっと波留はたくさん寂しい思いをしていたんだろう
俺が波留と出会った時
波留はまだ中学2年生だった
幼い顔を隠すような
濃ゆい化粧、
まだ発達しきってない体を見せる
派手な服装
背中には蝶々の刺青
学校にもいかず
あの頃の波留は荒れていた
でも1番俺が気になったのは
波留がたまに見せる
中学2年生とは思えない
時折見せる寂しげな表情
その裏にこんなに深い闇があったなんて

