水色のタントは、駐車場に止め、慎平は着くなり、煙草に火をつけた。 「あれ? 慎平、煙草吸うん?」 「まあ、いろいろあってさ」 慎平は、この「いろいろ」については、話さず、京子も京子でそれ以上広げようとしなかった。 「ねえ、慎平は、市民の森でどんなことしとった?」 「里中とかと駄弁ったりかな……」 「えー、男同士で何を話すことがあるん?」 慎平は、京子の疑問に「男にしかわからんことがあるんよ」と言って、濁し、赤い橋のところにやってきた。