ラブレターを君に

あのパーティーから、二人で、出てこれた時は、まるでアルバムを一枚やっとの思いで作り上げた後の達成感と代わらない程の気持ちであった。


理音の安心した横顔を見てると…不思議に自分までもがしあわせに思えて………



自分の気持ちがどうしてこんなにも、安らぐのか、その時は…判らなかった。ただ…理音をこのまま、ずっと抱き締めていてやりたいと思った。


自分が守ってやれるものなら……って



朝早くにマンションまで送り届けた時………後ろを振り返りながら俺を見てたあの時の理音の寂しそうな眼が、今でも忘れることが出来ない。


あれから………俺の心の中にあいつが、住み着いてしまった。



理音に渡したケータイが唯一の手段であった。にも関わらず、なかなか掛けて来てはくれなかった。



理音への想いが自分でも、押さえることが出来ずにいた。



そんなさなかにあんな事件が起きた。



教授が、そこまでする!いやっ、出来る人だとは……



親だから?……娘の為だとでも思ってなのか?



くだらない!!何て浅はかな悪知恵なんだ………



そんなことで俺を止めようなんて…


そんなことをしてまでも、娘に取付く虫を払うかのように最低な手口を使うのか?



理音……俺はそんなのには!負けたくは無いから……


これから先…何度でも、君と、あの星を二人で見に行くのだから……