記憶のその先

朝5時






ピピピピピピピピ







兄たちを起こさないように





素早く目覚ましを止め、私は台所に立つ






父親と兄の豪華な弁当とその残り物で作った私のお弁当を大きなテーブルに置く






そして2人分の朝食を作り






私は自分の部屋に戻る






朝6時






1ヶ月ぶりに帰ってきた父親が起きる音がする





朝6時30分





父親が家を出ると共に兄が起きる





ガチャーン!!パリーン







下から鳴る大きな音と共に兄の声が響く







〈こんな飯食えるかよ!クソが〉







大丈夫、これは毎日の事だから






でもね、作らなきゃいけないの







1度作らなかった時があって、その時…






ガゴッ






鈍い音とともに激しい痛みに襲われた






バキッ、ボコッ






「ゔっ……!」







〈おい、てめぇ何さぼってるんだよクズ。クズはクズらしく働けよ〉






その時は怖くてたまらなかった







それからは毎日しっかり朝食を作るようになった…毎日欠かさず






でも絶対に兄は朝食を食べない






いつも床に落として






〈クソが〉






と行って家を出て行く







だからもう慣れっこなんだ