記憶のその先

私は荷物をまとめた







『ひな、終わったか?』







「うん!」







『じゃあ、行くぞ』









りゅう君は当たり前のように私の手を握った








さようなら、お父さん、お兄さん、お母さんが帰ってきたらよろしくね…









私は自分の家を見てそう思った









玄関を出ると








高そうな黒い大きな車が何台も停まっていた









「うひゃっ!」








すごい数……なんなんだろう……