ああ…お願いします神様ァ……



先生がこの教室に来ませんように…





──ガラッ






「おらー席につけー
お前らの楽しみにしてた

テスト返しだぞ~~!」



私の思いも虚しく、先生は皆のぶんのテストを片手に持ちながら教室に入ってくる




財布事件があった日から数日後にはテスト



そして、昨日受けたそのテストが今日返される



あの日以来、楠木さんたちから睨まれたりすることはなくなった。



こころんに、この話をしたら絶対怒りがおさまらなそうなのでこの件のことはこころんに話していない



噂で耳にしてるかもしれないけど……。





「新くんの家であまーい勉強会してきた要さん
今回のテストの自信はどれくらいですか~?」




テスト返しが嫌で嫌で、頭を抱えこんでいると横からニヤニヤとからかうこころんの声が耳に入る




「もう!!こころんの意地悪ッ!」




テストを受けたあと、全然できなくて私が落ち込んでたこと知ってるくせにッ…!