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「へぇ~それで


要は嫌がんなかったんだね」



「もお!からかわないで!」




大嫌いな数学が先生の出張のため潰れ、土日あけの最初の授業は"自習"となった。



自習の時間となると、真面目に勉強する生徒はごくわずか



私はこころんに美神との勉強会のことを問い詰められ、周りに聞こえないよう小さな声ですべてを話していたのだ。



ちなみに、いつものことだけど美神は屋上でサボっている




「まぁ、要は何も悪くないしね~

新くんの気持ちの問題だし
普通にしてていんじゃないの?」



「そんな事言ったって…なんか気まずくなっちゃうんだもん~」

そう言った後、ケホッケホッとこころんが咳をする


今日のこころんはマスクを着用していて、見るからに風邪を引いたようだ




「それでさ、私はそろそろ答えが聞きたいわけよ」



こころんが机に身を乗り出して聞いてくる

何の答えを言えばいいのかわからなくて、首をかしげると




「好きな人だよ!


誰が好き?って聞いたでしょー!」



こころんの言葉にドキンと心臓が反応した。



「………い」



「え?」