『え?なになに?私が爽の彼女かって??』




先に口を開いたのは美優ちゃんだった。
なんだか楽しそうに笑ってる。




『で、どうなんだよ』


蓮がさらに問いただした。




私は爽くんの顔をちらっと見る。



でも爽くんは何も言わない。

てゆか、急に目をそらして
どこか違うところを見てるし。




………どうして??







そしたら急にクスクスと
美優ちゃんが笑いだした。





『そうだよ、私が爽の彼女です!!
ねー!爽!』


美優ちゃんが爽くんの腕に腕を
絡ませて私たちに見せてきた。






ズキンズキン






私の心臓の脈はどんどん高まっていく。
見たくなくて2人から目を逸らした。







…やっぱり。
こんな可愛い子が爽くんの彼女じゃ
私、勝てっこないよ。





で、でもなにか言わなきゃ
怪しまれちゃうよねっ…




『そ、そうなんだ!
お似合い…だね、!すっごく』




幸せそうに笑う美優ちゃんと
照れてるのか、まだどこか遠くを
見つめている爽くん。




だめだ…見てられない。
ここから逃げたい。




だけど、凍ったみたいに足が動かなくて
どうしよう





そしたら蓮が私の腕を掴んだ。





『やべ、授業始まるしっ』




そう言って、蓮は私をそこから
連れ出してくれた。







『あー、行っちゃったよ、爽~
あの子も傷ついちゃったかな…。』


『ごめん、美優、もう帰って。』


『もしかして、爽。あの子の事……』


『じゃあな。』