サッカーをする男子たちに
見入っていたらチャイムが鳴った。



はー。おわったおわった。





教科書をトントンと机の上で整えてると




『やぎ〜っ、カラオケ行こ♪』



私のところにもう帰りの支度を終えた
イツメンの愛とのんちゃんがやってきた




『行く行く!ゆりあんの新曲、
歌いたかったんだよね。』



私は2人の誘いに乗って、
横に掛けていた鞄に教科書を詰め込んだ


一通り、鞄の中に詰めたあと、

机の中に忘れ物はないかな?と
手を入れたら



『あ。』




そうだった、忘れてた。



『愛〜、のんちゃん!ごめん!
今日、日直だった!』



私はもうここで歌っている
愛とのんちゃんに手を合わせて
頭を下げる。




『え〜、まじか。じゃあうちら
待っとこうか??』


『や、すぐ行くから!
先に行っといて〜〜』



私は楽しそうに歌いながら
帰る2人を笑顔で見送って



もうほとんど人がいない教室で
1人黙々と日誌を書き始めた。