『あ、そうだ!爽くん知ってる?
藍井 爽くん!』
私は思い出したように優馬に聞いた。
優馬はすぐに、うん。と頷く。
『知ってるよ、俺、あいつの
遊び仲間だから』
『え!そうなの?!
なんで知ってるの??』
だって、接点なんて…………
『あー。俺、サッカーで足、
骨折して入院したじゃん?
その時、優馬の母さんも俺と同じ病室に
入院してて、それで御見舞に来てた優馬と
仲良くなったの。』
『え!そうなんだ!なんか凄い偶然だね!』
『美月も優馬に会ってるよ。
あれ?忘れた?1回だけ3人で
喋った事あるんだけど……』
わ、私、前に爽くんに会ったこと
あったの…!!?
記憶に無いのが残念だけど………
『え?なんで知ってんの?優馬の事。
3人で喋ったのは忘れてるんだろ?』
『それがね、
今、爽くんと同じ高校なんだ』
『へぇ、そうなんだ…』
それを聞いた優馬は
なんだかいじけたような表情をする。
『優馬………?』
『やっぱ俺も美月と同じ学校に
行っとけば良かった!』
『だめでしょ!優馬にはサッカーが
あるんだから!』
『そうだけどー…』
私だって初めは寂しかった。
だってずっと一緒だと思ってたのにさ。
でもそれ以上に優馬がサッカーしてるとこ
好きだから。
『今度、応援しに行くね、サッカー』
『まじ?超嬉しい。』
私は優馬とサッカーを観に行く約束をして
家に帰った。

