『ここが優馬の家だよ。』



私は見慣れた可愛いお家を指さす。

優馬、今 学校かな?




実は同じ高校に、行くつもりだったんだけど
優馬ったらサッカーの強豪校の高校に
行っちゃった




実は昔、優馬の事好きだったから
すごく寂しかったのを今でも良く覚えてる。



『あいつ、こんな可愛いお家住んでるのな
似合わねー』


『優馬のお母さん、すごく可愛いんだよ』


『あー、だからあいつ母さんに反発してあんなに可愛くなくなったんだなー』



『え?優馬、可愛い所もあるんだよ』




変な感じ。


今、好きな人に昔好きだった人を
紹介するなんて。




でも優馬にはちょっと感謝かな。


爽くんと共通の話題が出来て嬉しい。





『お前んちは?』


『そこ!すぐ真向かいのお家。』


『そっか。じゃあ俺も帰る。
また学校でな』



『うん!ありがと!またね』






私は爽くんが見えなくなるまで
ずっと見つめ続けてた。



だってもうこんなこと一生ないかもしれないから




ちゃんと目に爽くんの後ろ姿を焼き付けて
おかないと…………