翌日


同じ電車通学だから、一緒の電車に乗る。



まさか、こんな日が来るなんて…



何度、夢見たことだろう…



駅を降りてから、手を繋いで歩き出す。



「あれって、中田センパイ?

隣って、彼女?

あぁ〜ん!ショック!」




なんて女の声が聞こえたと思ったら



「マジかよ?!

オレ、相川さんのこと狙ってたのに…」




男の声も聞こえた。




バーカ、遊実はオレのだ!



ギュッと手を握ると



「昨日の話なんだけど…

本当に大丈夫…?

オレにできることない?」



昨日、遊実を家まで送り届けてから、考えてた。




でも、思い付かなくて…




すると




ニッコリ笑う可愛い笑顔…




うっ…

抱きしめたい…




一度抱きしめてから、ずっとずっと遊実に触れていたい気持ちが強烈に強くなった。




ダメだ!

欲望に負けるなオレ!!




「知里のことは大丈夫だから、智哉に気付かれないようにフォローしてね!」




帰ってから、作戦でも練ったのか?



なぜか、自信ありそうな顔。



任せて大丈夫って気になってきた。



遊実って、オレより男らしいのかも…