「本当に…?」


そー言えば、遊実はオレのことが好きだったのか?

チケットに釣られて、OKしただけじゃ?



「あたしも、ずっと翔平が好きだった…

でも、告白は出来なくて…

だから、すごく嬉しかった…」


そーだったのかぁ…



「オレ、ずっと勘違いしてた…」



ボソッと呟く。



「えっ?

何か言った?」



首をかしげる遊実が可愛くて抱きしめようと一歩近付くと、さっと距離を取られた。



チッ!


さっきのキスで警戒されたか…






「そっ、そんなことより…

アイツって誰なの?」




照れてる!



遊実の協力なしじゃ、どーにもならないよな…




「オレも最近知ったんだけど…

智哉、知里のことが好きなんだ…」




「えぇっっ??!!」




急に大きな声をあげた!



大きな目をパチパチさせながら、





「えっ、あっ、そっ、そっか…

そーなんだ…

うん、うん、うん…」




必死で頭の中を整理しようとしている。




オレは待つよ。




しばらく考えて、ゆっくり歩き出した。



「要するに…


知里が、智哉に告白するようにすればいいんだよね?」



「ん?

うん…?

そーだけど…」



「智哉の気持ちがわかってるなら、大丈夫!

あとは、あたしに任せて!」




ニヤリと笑う。


その顔が、大也さんに似ていると感じるのはオレだけか…?







でも、知里から告白させるようにできるのは遊実だけ。

協力できることはするけど…