早くも12月になった。



クリスマスまで、時間がない!



早くコクらなきゃ、って気持ちは焦るけど決心がつかない…




智哉も呆れ顔だ…




オマエも一緒だろう!と言ってやりたいが、倍になって返ってくるから言わない。





昼休み、いつものように昼飯を体育館で食っていると、大也センパイが現れた。




なんだか、ニヤニヤしていて気持ち悪い…




この顔のときは、悪いことが起きるのは3か月の付き合いでわかっていた。




オレのとこには来るな…




無視して、弁当を食っていると




「翔平!

オマエまだ、コクってないんだなぁ!」




ぶっ!!




思わず食ってた唐揚げを出しそうになった。




「何を突然…」



「突然じゃねーよ!

チケットどーすんだよ?」



「あっ、持ってきてくれたんっスか?」



「おぅ!

せっかくやるんだから、役立てろよ!」




信用してなかったわけじゃないけど、高校生のオレには手の届かないチケットだけに、どこか夢を見ているような現実的でない気がしていた。