花火大会、当日。



楽しみにしすぎて一番に着いてしまった…




大丈夫…




相川さんが智哉を好きでも…大丈夫。


智哉が相川さんを好きでも…大丈夫。


自分に暗示をかけた。





次に来たのは…



相川さん…



薄い紫に、蝶の柄の浴衣。



高い位置のおだんごヘアーが似合ってる。




すべてが、とても似合ってる…




可愛い…





「ごめんね。遅くなって」



「まだ待ち合わせ時間の15分も前だよ!

謝ることないから。


浴衣とっても似合ってる」




心臓がバクバク言ってるけど、今しか言えない。

智哉よりも先に言いたかった。