「いやっ、これは…何にもなくて…」
目をキョロキョロ泳がせてる。
怒りが込み上げてくる。
オレが見つけなかったら、知里に何するつもりだったんだ?!
「知里、何かされたの?」
自然とつかんだ腕に力がこもり、顔を歪ませているが知ったことじゃない!!
「いや、何もされてない…」
まだ… だよな?
これからは、どーなっていたかはわからない意味が含まれるだろうけど…
何もされていない以上、こっちも何もしないのがベストだろう。
「ふーん…
知里がそー言うなら。
…オレの友達の大切な人だから。
次こんなことしたら、顔面にボール飛んでくるかもね!」
この子たちが、部活の練習をよく見に来ていることは知っていた。
冷たい微笑みを向けた。
遠藤さんたちの顔がサッと青くなったのがわかった。
バカではなさそうだ…
ゆっくり腕を離すと
「ごめんなさい!!」
青ざめた表情で走り去った…


