〜翔平side〜



恋とは、するものじゃなく、突然落ちるもの…



そんなこと誰かが言ってた気がする…



でも、オレには関係ないって思ってた。



女なんて、勝手に寄ってくるし、テキトーに付き合っていればいい…



ずっと、そう思っていた…



あの日までは…












あれは、入学式…



学校近くの駅から、一人で歩いていた。



智哉は、新入生代表挨拶で一足先に行ってしまった。



「なんで、一人なんだよ…」


ポツっと呟いて、智哉のことを考えた。




春休みに、打ち合わせに学校へ行ってから智哉が変わった。




入学式を仕切ってる1つ上のセンパイに心を奪われた。



中学でバスケばっかだったオレたちだったけど、部活を引退してからはそこそこ遊んでいたと思う。


とっかえひっかえって程じゃねーけど。



付き合うのも、コクられる中から選べばよかったし。



飽きて別れたら、それを聞きつけた誰かがコクってくる。また、その中から選べばよかった。



オレも智哉もそんな感じの、フツーの男!



高校に入ったら、年上のお姉さん達ともう少し大人な付き合いができると思ってた。


…これはオレだけかも。