扉が開いて、冷たい空気と一緒に人が乗り込んで来る。
その中に金髪のハデな頭を見つけた。
あれって……!
「ねぇ、あれって朔真君じゃない……!?」
「えっ?本当だ!なんでバスにいるの?」
乗っていた女子の目が輝き始める。
一瞬でちょっとした騒ぎになった。
朔真君は耳にヘッドホンをしているから、ざわつく声は聞こえていないようだけど。
「さ、朔真君……!」
通り過ぎようとした朔真君の腕を思わず掴んだ。
昨日のこと、謝らなきゃ。
勝手に帰っちゃったわけだし。
朔真君はあたしを見て目を見開いたあと、ヘッドホンを耳から外した。
「北上さんじゃん。バス通だったんだ?」
「う、うん!おはよう!昨日はごめんね……っ」
「おー!そうそう!聞こうと思ってんだよー!昨日は琉衣斗に変なことされなかった?」
朔真君は何かを企んでいそうな妖しげな笑みを浮かべる。
「へ、変なこと……?」
それって、どんなこと?
わからなくて首を傾げる。



