バカだ、あたし。
意識しまくりじゃん。
これじゃ怪しまれちゃうよ。
触れたところがやけに熱くて、寒いはずなのに体が火照る。
コップを両手でギュッと握り締めてうつむいた。
隣から矢沢君の視線を感じるけど、目を合わせることが出来ない。
「菜花って……ウブだよな。手が当たったぐらいで、そこまで赤くなる奴初めて見た」
「うっ。そそそ、そんなことないよ……っ!なってない!なってないからっ!矢沢君のカン違いだよ」
オーバーリアクションで必死に否定する。
顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった。
「次“矢沢君”っつったら、バツゲームな」
「え?」
呼んでたっけ?
会話を思い出そうとしてみても、無意識に喋っちゃってたから思い出せない。
「それって、ただのカン違いなんじゃ……っ」
「あ?」
「い、いえ……何でもありません」



