「で、でも、ほら。矢沢君って女友達多いでしょ?」
「多くねーし。女と関わるの自体面倒だからな」
「そ、そうなんだ」
じゃあなんであたしとは喋ってるの?
なんて、そんなことは聞けなかった。
そこで一旦話は途切れ、矢沢君が自分の飲み物を買う。
そして、自販機のそばにあったイスに並んで腰掛けた。
「ほら」
「わ、ありがとう」
コーンスープが入った温かいコップを差し出され、それをそっと受け取る。
その時、チョンと指先が当たった。
大きくてゴツゴツした矢沢君の手は、女のあたしとは全然違う。
なんだか照れくさくて、受け取ると慌てて手を引っ込めた。



