カップがポトッと落ちて来て、中身が注がれ始める。
赤いランプが点いて点滅し始めた。
「や、矢沢君、今あたしの買った……?」
『了解』って聞こえた気がするんだけど。
「ん?ああ」
「ダ、ダメだよっ……!」
「何がだよ?」
怪訝に眉を寄せる矢沢君は、点滅するランプを見つめたままコーンスープが出来上がるのを待っている。
「今日は矢沢君にお世話になったから、あたしがお礼をしたいの」
「女に飲み物奢ってもらうなんてカッコ悪いだろ?」
「そんなことないよっ」
その時、ピーッと音がしてコーンスープが出来たことを知らせてくれた。
取り出そうとする矢沢君の手を掴んで引き止める。
「じゃあ、矢沢君の飲み物をあたしが買うね。何がいい?」
「俺、女に奢ってもらう趣味ねーし。自分の物は自分で買う」
「で、でも」
「いいから気にすんなって。たかが100円だろ?マジメだな」



