だって、キミが好きだから。



お母さんはお父さんを迎えに行くとかで、少し前に病室から出て行った。


多分もう少ししたら来ると思う。


個室だから、ひとりきりで過ごす空間はとても静か。


なんだか落ち着かなくてそわそわしちゃう。



テレビが置いてある台の引き出しを何気なく開けると、チェーンに繋がったシルバーの指輪とノートが入っているのを見つけた。



この指輪……あたしの?


引き出しの中からそっと手に取る。


小さなストーンが3個付いてて、すごく可愛い指輪だ。



なぜだかわからないけど懐かしい気持ちが込み上げて来て、胸の奥がキューッと締め付けられた。



目を閉じるとぼんやり浮かぶ人影。


顔ははっきりわからないけど、すごく懐かしい感じがする。


それをギュッと握り締めて左胸に当てると、なんだか落ち着いて来た。