「赤ずきんちゃんはこの前読んだからね。今日は花咲か爺さんだよ」
「はなさかじーさん?」
「あはは、何それー!変なの〜!」
みんながケラケラ笑うと、あたしの頬も自然とほころぶ。
みんなが笑うとあたしも嬉しいんだ。
「菜花ちゃん、いつもありがとう〜!」
「ユキったら、いつもこの時間を楽しみにしてるのよ」
「うちの子もよ」
「いえいえ!えへへっ、でも、嬉しいな」
子どもたちのお母さんにお礼を言われる度に、むず痒くて照れくさい気持ちでいっぱいになる。
誰かに褒められるのって、すごく嬉しい。
こんなあたしでも、人の役に立ててるんだって思えるから。
「はなさかじーさん早く読んでよ〜!」
7歳のユキちゃんがあたしの腕に飛び付く。
小さくてガリガリだけど力が強いユキちゃんは、お母さんに似て目がパッチリしててとっても可愛い。
みんなお行儀よく半円状に座りながら、目を輝かせて早くと急かして来る。



