そう言って話してくれた琉衣の話は、あまりにも衝撃的な内容だった。
あたしが……病気?
脳に腫瘍がある?
なにそれっ。
まったくもって理解出来ない。
意味がわからないよ。
腫瘍が脳を圧迫して記憶障害を起こしているから、経験や思い出を忘れてしまうんだって。
それを聞いても、当たり前だけどすぐには信じられなかった。
萌奈は涙目になりながら琉衣の話を真剣に聞いている。
いつもはふざけている朔真君までもが、真剣な面持ちで耳を傾けていた。
聞けば聞くほどどうしても信じられなくて、誰か他の人の話をしてるんじゃないかとさえ思ってしまう。
最後まで話し終えた時、萌奈は顔を覆って静かに泣いていた。
いつも強気で男勝りな萌奈が泣いているなんて信じられない。
朔真君も不気味なくらい静かで、お葬式会場みたいな雰囲気に包まれる。
琉衣も……顔を伏せてはいるけれど。
拳をグッと握り締めて、必死に何かを堪えているようだった。



