だって、キミが好きだから。



「わかんない……っ。わかんないけど、何も思い出せないの。でもね、萌奈のことが嫌いなわけじゃないよ……なんでだろ。なんで何も思い出せないの……?」



わけがわからなくて、しまいには涙がポロポロこぼれ落ちた。


怖いよ。


なんで何も覚えてないの?


まるで、あたしが知らないもうひとりのあたしが存在しているようなそんな感覚。


だって、本当に何も覚えてないんだもん。


知らないんだもん。


怖い。


……怖いよ。


このまま知らないことだらけになっていったらどうしよう。



「なんで泣くの!?泣きたいのはこっちの方だよ!」



「ご、ごめん……ひっく」



「だから泣かないでってば!」



「ご、ごべん……っ」



「あーもう!」



ゴシゴシと涙を拭っても、次から次へと溢れて来る。