だって、キミが好きだから。



忘れる度に日記を読んでショックを受ける。


だけど、あたしは必ず琉衣の優しさに救われた。


琉衣のために……あたしは生きてるんだ。


日記を読み返す度にそれを思い出して、自分を奮い立たせる。


今のあたしには、それが唯一の救いだった。



病院の外来の待合室は、診察に来た患者さんでいっぱいだった。


それでも、予約をしていたからなのか割とすぐに検査に呼ばれてすぐに診察室に案内される。


主治医なんだろうけど、見覚えのない白衣を着た先生がパソコンの前に座っていた。



お母さんとあたしは看護師さんにイスに座るように促され、並んで丸イスに腰掛け先生を見つめる。



「先生、どうなんでしょうか?」



待ちきれんと言わんばかりにお母さんが訊ねる。


お母さんは今にも泣き出してしまいそうなほど、切羽詰まっている様子だった。



「やはりまた大きくなってますね」



「最近、物忘れもひどくて。記憶そのものがなくなっていたり、さっき言ったことも覚えてなかったりするんです」



「症状が出て来ましたね。正直、私もここまで成長スピードが速いとは思いませんでした。このままだと、まだまだ大きくなる。やはり手術をした方がいいかもしれません」



先生は難しい顔をしながら話している。



「そ、そんなっ」



先生の言葉にショックを隠し切れないのか、手で口元を覆うお母さん。



自分のことなのに、まるで他人ごとのように会話を聞いていた。