「学校には病院の後に行くから、ちょっと遅刻することになるわよ」
そう言ってニッコリ笑うお母さん。
その顔は明らかにムリをしていた。
いくら日記を読んだって、その時に理解は出来てもしばらくするとまた忘れてる。
日記の存在を忘れることもよくあった。
いったい何回読み返したかわからないけど、すり切れているページや文字が滲んでいるページもあって。
その時のあたしがどんな気持ちでそれを読んだのか、今となってはもうわからない。
ただ、それを読んでいると胸が苦しくなって涙が溢れて来る。
悲しくて切なくて、どうしようもない不安が押し寄せて来る。
スマホの使い方がわからなくなって、メールが送れなかったこともある。
夜ご飯を食べたのに、数時間後にまた催促しちゃったり。
自分ではわからないけど、お母さんが全部教えてくれた。
その度に悲しげな顔をするお母さんに、胸を痛めているあたしがいる。
だけど、それさえもすぐに忘れてしまう。
忘れないようにそれを日記に書いて、忘れないようにしようと必死。
いったい、こんなことをいつまで繰り返せばいいんだろう。
いつになったら、こんな日々から抜け出せるの?



