「どうしたらいいかわかんねーほど……マジで好きなんだよ。こんなに好きになったのは初めてなんだ」
かすれたその声と、かすかに震えている腕。
琉衣も怖いんだよね。
大丈夫、ちゃんとわかってるよ。
「前に言っただろ?色んなことを2人で乗り越えようって。俺が菜花の支えになってやるから」
琉衣の気持ちが離れて行くことを考えたら、記憶を失くす以上に怖い。
あたしはこの先もずっと、琉衣の手を離したくないよ。
だから……決めたよ。
「うん……っあり、がと」
あたしは琉衣のために生きる。
琉衣が必要としてくれている限り、精いっぱい琉衣を想って生きて行きたい。
怖いけど、精いっぱいぶつけてくれた想いに応えたい。
だって、キミが好きだから。
失いたくないから。
精いっぱい生きるって決めたよ。
そうすれば、きっと後悔しないよね?