「つーか、可愛すぎてやべえから」
……っ。
「あーもー!何言ってんだ、俺は。今のは忘れろ」
「え?」
「マジでんなこと言うキャラじゃねーからな、俺は!つーか、これも忘れろ」
「…………」
忘れたくない。
忘れたくないよ……っ。
琉衣がくれた言葉はひとことたりとも忘れたくない。
目頭が熱くなって、次第に視界がボヤけた。
お願いだから……忘れろなんて言わないで。
「マジでんなキャラじゃねーんだからな」
焦ったようにしどろもどろになる琉衣を、ボヤける目で見つめる。
「……っ」
涙が耳の横に流れた。
「お、おい……なに泣いてんだよ」
「ち、ちがっ……これは、違うよ」
止めようとしてみても、どんどん溢れて止まらない。
こんなところで泣きたくなんかないのに、どうして止まらないんだろう。



