「でわ…これが最後。」

さっきまで笑っていたカグヤから,笑顔が消えた。

「昨日,喧嘩している姿を見て…気がついたの…」

ギュッと,服の裾を握る。

「あたし,ラビー様から,戦争って聞いて,何も思わなかったわ…。
だって,戦争が,何をする事なのかを,深く考えなかったから…
でも昨日,剣を使っている2人を見て…
すごく…不安になった。」

下を向きそうになったカグヤは,無理矢理顔を上げた。

「もし,戦争をしたとして…
きっと,この中の誰かは必ず傷つくでしょう?
そう思うと,怖くて仕方ないの…。」

そう言ったカグヤを,笑った者がいた。
それは,クローンだ。

「姫…」

「カグヤよ…」

姫と言ったクローンに,訂正するカグヤ。

「カグヤ…は,それでどうするつもりだ?
泣き言を言っても,何も始まらないであろう?」

そう言われたカグヤは,クスッと笑う。