クローンは,その音に吐き気がした。

「で,ラビーがなんだって?」

そう言うクローンの眉間の皺は,さっきよる深い。

「あぁ,そうでした。
これを見てください…」

鼻を赤くしながら,ドランはクローンに紙を渡した。
それを呼んだクローンの眉間の皺は,また深くなる。

「ドラン…この紙をしっかり読め…
旅に行ってきますと書いてあるだろう…」

溜め息まじりの彼の声。
ドランは,もう一度紙を読むと,ポンッと手を打った。

「本当ですね!さすがクローン!!!!」

クローンは頭を抱える。

「でわ,私はこれで失礼しますね」

頭を下げて,帰っていくドランに,ホッとするクローン。
限界まで達していた眉間の皺が,少し緩む。