「あなたは,読み間違いも多くて,聞き間違いも多くて,勘違いも多いですね。」

そう笑い出すレオン。
カグヤは恥ずかしくなって,俯いた。

「あ!そうだ!
レオンが,成功したらしようと思ってた事って何?」

カグヤの言葉に,笑っていたレオンが止まる。

「さて,急ぎましょうか…」

話をそらすレオン。

「ずるい!あたしは言ったのに!」

レオンは溜め息をつくと,頭を掻いた。

「カグヤって呼ぼうって…決めてたんです。」

ぶっきらぼうに,そう言った。

もしかして…

「照れてる?」

カグヤの言葉に,馬を速く走らせるレオン。

「やっぱりーー♪」

カグヤも,馬を速く走らせた。


久桜城が見えてくる。

帰ってきたんだ。
全員が,ここに帰ってきた。


本当に…良かった…