「でも,レオンには大切な人がいるんじゃないの?
草冠をくれた女の子が,忘れられないんじゃないの?」

カグヤの問いに,首を傾げるレオン。

「あなたは,覚えてないみたいですが…。
あの草冠は,あなたからもらった物ですよ?」

「あたし?」

覚えてないカグヤは,聞き返した。

「あなたを探すために,日本に行って,やっと見つけたあなたから,あの草冠をもらったんです。」

嘘…

「それに,あなたの笑顔から元気をもらいました。
だから,何度もあなたに会いに行ったんですよ?
辛い時や,苦しい時は,必ずあなたに会いに行きました。」

だから,初めて会った気がしなかったんだ…
レオンの大切にしていた物は,あたしが作った草冠。
あたしが,大切な人…??