「じゃー,あたし達は,飛行機で来たから,カグヤチャンとレオンは馬で帰ってきてね♪」

人間の姿に戻ったラビーは,そう微笑んだ。

「姫,疲れていませんか?」

そう聞くレオンをカグヤは睨んだ。

姫に戻ってるし…

「あたしを誰だと思ってるの?
天草姫久耶様よ?」

レオンは,馬の方へ歩きながら,クスクス笑う。

「姫ったら,ルウもバーレも倒しちゃうんですから…。
俺の立場,無くないですか?」

「あはは…。
だってレオン,死んじゃったと思ったんだよ…?」

馬に跨がる2人は,静かにルーオール国を出た。

「すいませでした…。
心配かけて…」

弱々しい声に,驚くカグヤ。

「まったくよ!
あたしがどれだけ心配したと思ってるの?」

驚きを隠そうと,強気に言った。