「ルーオール国の皆さん!
この戦争に勝った私達は,あなた方に自由を与えます!
あなた方で,良き王を見つけ,新たな国を作ってください!」

カグヤの言葉に,ドランが驚く。

「カグヤ様,この国を耶桜国の物にはしないのですか?」

その言葉に,カグヤはニッコリ微笑む。

「言ったでしょ?
あたしがこの国を変えるってね!」

残念ながら,ドランはそれを聞いていない。

「我が国は,この国に自由を与えると同時に,平和条約を結んでもらいます!
戦争を2度としないと約束してもらいます!」

ルーオール国の人間は,多い。
だから,カグヤの声は枯れてきた。

「その代わりに,この国は,我が国が守ります!」

そう言った瞬間,静かだったこの国は,歓喜の声で騒がしくなった。